2018年 07月 21日
そう言えばプールの話 |
全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。
某S水東高校も、さすがにこの土日はお休み(特別に選抜された20人弱は、東大・京大模試を受けているけれど)。いろいろな高校で熱中症の被害が報告されているが、某S水東は全員元気です。このクソ暑い中、終業式前には、球技大会とか全校集会とか、熱中症に対する果敢な挑戦的イベントがよく行われるが、そんあものな7月の11日とか12日とかの比較的暑くなっていない時期にやってしまったし、今は午前中の特別時間割で、体育は行っていない。もう、年間計画を策定する当初から、熱中症対策を行っているのだ。
某S水東高校で、この7月にあまり体育が行われていない理由はもう一つあり、それは、プールの設備がほぼ破損しているからである。現実的に、最近の地震以後、プール周りのコンクリートブロックの部分が、立ち入り禁止になった。このプールを復活させるためには、相当額の設備更新が必要らしく、単純に単年度予算で出来るものだはないらしい。本当は、7月の体育の授業なんてずーっとプールでいいじゃん。僕たち普通科の教員も、こんなに暑いのなら1時間ぐらいプールで遊んでいいよと心底思っている。読者の皆さん、読み間違えないで下さいよ、「水泳」ではなくて、「プール」です。体育で水泳を真面目にやると、相当大変ですが、僕が、やって欲しいのは「プール」です。“プールの授業”でいいじゃないですか!
そういえば、最近「あれれ?」とおもうことがあった。
とても悲しい事件ではあり、ご遺族の方にかける言葉も見つからない。しかも、この死亡事件では学校側も豊田市側もすぐに小学校の非を認めて謝罪している。世の中の多数も、さすがにこのクソ暑い中での「校外学習」はマズいと思っているだろう。
しかししかし、このクラスのこの時間、なんでプールじゃないの?
わざわざ、「校外学習」に行く必要がどこにあるんか?
そういえば、ここ数十年、学校のプールというのが、PTAや世論の批判対象にずっとなっていた。①危険 ②指導者不足 ③覗き見 ④費用・・・・・
確かに、プールの維持には、相当なコストがかかる。①土地や水道代、②清掃などの維持費、③指導者 などなど・・・
この頃の小学校・中学校では、水泳の授業がどんどん削減され、中にはプール施設そのものがない学校も多いと聞いている。しかし、この異常気象が騒がれているなかで、一番効果的な対策はプールである。一日1回プールの授業があれば、それで普通に解消できるはずだ。・・・・もう一度言うが、「水泳」ではない「プール」だよ。
日本で、近代的な学校教育が整備され、各地に小学校中学校が整備されだしたのがいつ頃からかを知らないが、日本の教育現場の伝統として、学校にはプールがあることは必須条件だったと思われる。そもそも、学校教育の“体育”は軍事教練の思想から始まった。これは間違いない、だから、日本人が近代的な西洋の泳法を習得することは軍事教練の世界でも真っ当な思想である。
しかし、日本の学校にまんべんなく、当たり前の設備として、プールが配置されたのはそれだけではあるまい。やはり、近代教育の設計図が書かれたとき、高温多湿の日本の夏は教育に適さない。という事実は、日本人に共通の認識だったのだろう。だから、至るとことの小中学校にプールが設置され、その設備は有効に活用されていた。
古い話で恐縮だが、ワタシが小学校時代を過ごした昭和40年代~50年代、この7月の授業は、「各クラスのプール割り当て」が最初に決まり、その後、授業が編成されていたように思う。なぜか毎日プールがあったぞ。しかも、小学校では、放課後は当たり前のように「自由プール」となっていた。先生方が2人くらい監視していて、かならず30分位するとチャリンチャリンという鈴が鳴らされた。強制的な休み時間である。生徒の体力の異様な消耗を防ぐためなのだが、僕たちガキは、プールリスタートの鈴を飛び込みの合図だと思って、全員がプールサイドで飛び込みの準備をしていたものだ。
このプールという設備は、相当なコストがかかる。でも、日本の教育は、この高温多湿の気候を充分に理解した上で、各学校にプールを備えていた。我が富士市では、公民館の敷地内に市営の小さなプールがあるところもある。山梨の田舎の田舎にある(南アルプスの麓)。の我が母の実家の集落(いいかい集落だよ)にも、子供用プールがあった。ただし、さすがに南アルプスの天然水プールは冷たくてなかなか入れなかった。ただし、同じ天然水で隣の水槽に冷やされていたスイカは抜群にうまかった。
異常気象で、毎年何人かの熱中症犠牲者を必ず出している。予防のために必ず議論になるのがエアコンの設置だ。しかし、もう一度プールの利用もしっかり考えていただきたい。このどこにでもプールがあり、誰でも気楽にそのプールを使え、しかも、天然水だから、それほどカルキ臭くないという富士市の利点は、富士市が今後発展する上で、欠かせない施策となると思う。
ワタシはあと5年で定年となる。だらだらと時間講師の安月給で高校に雇ってもらうことも出来るが、夏のプール監視員の仕事ならば積極的に手を挙げて引き受ける。未来を担う子供達を熱中症から守るために、プールの監視員ならば“男気”でやりますよ。
by tommyjhon
| 2018-07-21 06:37
| 現代社会の授業
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Comments(2)
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by
与太郎
at 2018-07-22 06:54
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プールがある学校・無い学校あると思います。
ない学校はクラスや学年でプールに行くことになるでしょう。
場所が離れていれば、バスで行くことになります。
この場合、バス代はだれが負担するのでしょうか?
小学校・中学校・高校で違いはありますか?
ない学校はクラスや学年でプールに行くことになるでしょう。
場所が離れていれば、バスで行くことになります。
この場合、バス代はだれが負担するのでしょうか?
小学校・中学校・高校で違いはありますか?
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by
ぐりしるぐりしん
at 2018-07-22 23:26
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1955年に修学旅行生を乗せた「紫雲丸」が大型貨物船と衝突し、100人以上の生徒が亡くなる事故がありました。
この事故がきっかけとなり、学校で泳ぎ方を習う”水泳”の授業が必修となったんですね。と先日見たTV(滝川クリステルが出ていたやつかな)でやっていました。
この事故がきっかけとなり、学校で泳ぎ方を習う”水泳”の授業が必修となったんですね。と先日見たTV(滝川クリステルが出ていたやつかな)でやっていました。