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現役の高校教師が左遷覚悟の政治経済批評
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2017年 10月 14日

高校の教師は選挙について何を教えるべきか?

全国の毒舌ファンの皆様  おはようございます。 Tommyセンセです。
ということで、本日は本気で考えます。

今の状況
①選挙権が18歳以上に引き下げられ、現役高校生も選挙権が手に入った。
②憲法違反の疑いが残る(裁判所の判断は“統治行為論”なので合憲)第7条解散によって総選挙になった。
③自民党一強、野党乱立の状況である。
④日本の選挙結果は、浮動票(無党派層)に左右される傾向がある。
⑤高校では、特定の立候補者や政党をあげて教えてはならない。(選挙活動の禁止)

18歳以上に選挙権が引き下げられたことによって、文科省は「主権者教育に関するパンフレット」を配っています。
e0041047_05280344.jpg
http://www.soumu.go.jp/main_content/000492205.pdf
 興味のある方は全ページを読んでみてください。全然面白くありませんし、授業実践例も沢山取り上げてられていますが、実践できるものはほとんどありません。この副教材は、前半部が文部科学省の役人が、後半部は総務省の役人が、選挙権引き下げに合わせて大慌てに作りあげた合作本です。
 この通りに教えて、高校生が「自分自身の考えで投票行動にでる」とはほとんど思いません。
それは、一度目や二度目は行くでしょう。そして、普通に無力感が残るだけです。
そもそも読んでいて、“楽しい!”“興味が湧いた”などという感想が出てくるとは、どんなお人好しでも思わないでしょう。
文科省のお役人様には、ホントに申し訳ないのですが、「全然使えないシロモノ」です。

高校の教師として、特定の政党を応援することは禁止されていますが、政党が“ある特定の主義もしくは原則”によってまとまった団体である以上、そこに謳われている“特定の主義・原則”に関しては、徹底的に教えます。

今のような政党乱立時代でも、整理すれば
<政治的対立>
コンサバティブ(保守) VS リベラル(自由・改革)
<経済政策的対立>
JMケインズ(大きな政府・財政政策中心) VS  Mフリードマン(小さな政府・規制緩和)
の図式以外にありません。

これは、どの高校の先生でも取り組んでいることだと思います。
しかしながら、これは選挙に関する学習ではありません。政治の勉強であったり経済の勉強であります。

ワタシは、昨年度まで某S岡県の教育委員会高校教育課が主催する「教科教育研究員」として、公民科(政治経済・倫理・現代社会)の教育改善の研究(今のトレンドはアクティブラーニング)に取り組んできました。それまでは、自分自身だけの取り組みとして行ってきた“選挙とは何か”というテーマ学習が、それなりに賛同者を得たので、今では自信をもって次のような授業展開をしています。

① 「選挙に行く」というのは、どういう意味か?

答え アイリーンのパラドックスって知ってる?
https://ja.wikipedia.org/wiki/アビリーンのパラドックス (ウイッキで確かめて下さい)

「生徒が考えること」:声を上げないと、かえって逆の結果になってしまう。

② 小選挙区制度というのは、どういう意味か?

答え コンドルセのパラドックスって知ってる?
https://ja.wikipedia.org/wiki/投票の逆理 (ウイッキで調べてください)

「生徒・教師の結論」:小選挙区は数学的に誤りである。だけどイギリスをはじめ、各国で採用されてるのはなぜだろう。

③ 他にも“選ぶ”という手段はないのだろうか?

答え ボルダルールって知ってる?
http://diamond.jp/articles/-/96679 (ダイヤモンドオンラインで調べてください)

「生徒・教師の結論」:選挙というのは、極めて数学的な“選択理論”であって、単なる多数決ではないのだよね。もっと、単に投票するって行為だけではなくて多方面から考えるべきテーマなんだ。


というような展開で授業を組み立てています。
どうでしょうか?  

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by tommyjhon | 2017-10-14 06:04 | 現代社会の授業 | Comments(0)
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