2015年 06月 15日
集団的自衛権は“詰んだ” |
全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。
ということで、この頃妙に気になって見てしまうテレビ番組が、これ
http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/shogitou/
別に将棋には何も興味がないのに何が面白いかというと、
①この程度の構図でテレビが成立してしまうという驚き
②将棋は白熱しているのに、出演者の誰もが無表情を貫き通し解説にも感情と抑揚が全くないことへの驚き
③負けた棋士が見せる無念の表情が、平静を装っているにもかかわらず、視聴者にダイレクトに感情が伝わってしまう面白さ。
④勝った棋士が、いかにも恥ずかしそうに顔を隠す仕草
という要素が面白いのであって、ルールも技量への理解も必要ないのだ。
そして、今日の本題は、“詰んだ”“勝負あった”こと。先週の国会審議で、予想はしていたが、自民党の集団的自衛権の合憲解釈は、見事に“詰んだ”。もう打つ手がなくなったのである。将棋で言えば投了の場面だった。
国会内の憲法審査会で、3人の憲法学者が違憲を表明して絶対絶命となり、自民党の高村副総裁が、砂川事件の最高裁判決も持ち出してゲーム終了となった。
要するに、
「違憲か合憲かは、憲法学者が判断するものではない」
「裁判所が判断することだ」
「日本の裁判事例では、砂川事件の最高裁判決が唯一無二の最高裁判断だ」
という理屈だが、だれがどう読んでも、砂川事件最高裁判決は集団的自衛権を認めていない。
「わが国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然」
この文章のどこか集団的自衛権なのか? 普通の日本人には理解できない。
しかし、高村副総裁は、この一文を“集団的自衛権”の根拠としているのだ。「その存立を全うするための必要な自衛のための措置」の中に、集団的自衛権が含まれるということになる。これは詭弁というものだろう。
そもそも、この砂川判決は、国会の議論となると極めて筋の悪い判決文で、砂川事件は、日本国憲法および立憲主義の根底を揺るがしかねない“アブナイ判決文”である。砂川事件の顛末は日本人ならば知っておいた方がいい。(ウィッキ読んでね)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%82%E5%B7%9D%E4%BA%8B%E4%BB%B6
砂川砂川といえばいうほど、「日本はアメリカの属国である」「日本の司法は、アメリカの圧力に屈した!」というのが解ってしまうのだ。
もはや、憲法の解釈変更による安全保障法制の恒久法化は完全にダメ出しされた。のである。
アベシンゾウをはじめとする「改憲派」の無念さは理解できるが、ここは負けたのであるから、
NHK番組におけるプロ棋士のように、黙って負けを受け入れなさい。
ということで、この頃妙に気になって見てしまうテレビ番組が、これ
http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/shogitou/
別に将棋には何も興味がないのに何が面白いかというと、
①この程度の構図でテレビが成立してしまうという驚き
②将棋は白熱しているのに、出演者の誰もが無表情を貫き通し解説にも感情と抑揚が全くないことへの驚き
③負けた棋士が見せる無念の表情が、平静を装っているにもかかわらず、視聴者にダイレクトに感情が伝わってしまう面白さ。
④勝った棋士が、いかにも恥ずかしそうに顔を隠す仕草
という要素が面白いのであって、ルールも技量への理解も必要ないのだ。
そして、今日の本題は、“詰んだ”“勝負あった”こと。先週の国会審議で、予想はしていたが、自民党の集団的自衛権の合憲解釈は、見事に“詰んだ”。もう打つ手がなくなったのである。将棋で言えば投了の場面だった。
国会内の憲法審査会で、3人の憲法学者が違憲を表明して絶対絶命となり、自民党の高村副総裁が、砂川事件の最高裁判決も持ち出してゲーム終了となった。
要するに、
「違憲か合憲かは、憲法学者が判断するものではない」
「裁判所が判断することだ」
「日本の裁判事例では、砂川事件の最高裁判決が唯一無二の最高裁判断だ」
という理屈だが、だれがどう読んでも、砂川事件最高裁判決は集団的自衛権を認めていない。
「わが国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然」
この文章のどこか集団的自衛権なのか? 普通の日本人には理解できない。
しかし、高村副総裁は、この一文を“集団的自衛権”の根拠としているのだ。「その存立を全うするための必要な自衛のための措置」の中に、集団的自衛権が含まれるということになる。これは詭弁というものだろう。
そもそも、この砂川判決は、国会の議論となると極めて筋の悪い判決文で、砂川事件は、日本国憲法および立憲主義の根底を揺るがしかねない“アブナイ判決文”である。砂川事件の顛末は日本人ならば知っておいた方がいい。(ウィッキ読んでね)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%82%E5%B7%9D%E4%BA%8B%E4%BB%B6
砂川砂川といえばいうほど、「日本はアメリカの属国である」「日本の司法は、アメリカの圧力に屈した!」というのが解ってしまうのだ。
もはや、憲法の解釈変更による安全保障法制の恒久法化は完全にダメ出しされた。のである。
アベシンゾウをはじめとする「改憲派」の無念さは理解できるが、ここは負けたのであるから、
NHK番組におけるプロ棋士のように、黙って負けを受け入れなさい。
by tommyjhon
| 2015-06-15 05:54
| 現代社会の授業
|
Comments(4)

投了して、平和憲法の限界とともに滅びましょうか
tommy先生
私は北朝鮮が怖くて仕方がありません。自分の部下を高射砲でバラバラにし、火炎放射器で焼き尽くすような指導者が核のボタンを持っているのですから。中谷防衛大臣を法律に合わせて憲法の解釈を変えたと非難するのなら、逆に憲法の側から、この憲法で現実に対処できるかどうか考えるべきでは?
厳密に憲法を解釈するのなら自衛隊も違憲です。しかし、自衛隊員以外の誰があの3・11以降被災者を守り、死者を探せたのでしょう。
私は北朝鮮が怖くて仕方がありません。自分の部下を高射砲でバラバラにし、火炎放射器で焼き尽くすような指導者が核のボタンを持っているのですから。中谷防衛大臣を法律に合わせて憲法の解釈を変えたと非難するのなら、逆に憲法の側から、この憲法で現実に対処できるかどうか考えるべきでは?
厳密に憲法を解釈するのなら自衛隊も違憲です。しかし、自衛隊員以外の誰があの3・11以降被災者を守り、死者を探せたのでしょう。
ワタシは、自衛権を違憲と考えていません。防衛軍の機能は果たすべきだと思います。北朝鮮の件ですが、一国の指導者とあろうものが、侵略戦争へ打って出るなどのことは現在の社会においてありへません。北朝鮮の軍事的パフォーマンスは、すべて国内向けのものです。北朝鮮はいずれ併合されます。

併合されて、より悪い方向に向かうのですね