静岡県 高校入試 |
3/5 本日は、静岡県公立高等学校の入試第一日目 学力検査日 となっております。
あいにくの雨 一日中雨模様 北部は雪・・・・・・ 静岡県の高校の先生方、今朝は、どこもかしこも高校の玄関先で●●高渋滞が予測されます。 出勤はお早めに!!!!!
ということで、 ワタシは「社会(地歴・公民)科」の教師ですので、静岡県の高校入試問題を毎年毎年、見て読んで採点してきました。
本日、ギリギリのタイミングですが、予想問題を載せてしまいます。 こんなことして、ワタシは大丈夫なのでしょうか? もちろん、「社会科」だけです。
第一問 イ 選択問題です。たぶん「イ」だと思います。
第2問 稲作
これは、歴史認識の根幹に連なる問題なのです。とても重要です。教科書や日本人は、「稲作が大陸から伝わった」と理解してますが、今の世界のように、写メやデータで伝わることはありません。 “伝わった”とういうのは、「その技術を持った集団が船でやってきて、住み着いて、原住民と、技術と種籾を交換して」初めて伝わるのです。 日本は、移民で作られた国なのです。
第3問 貴族
平安時代の支配階級の人々です。当時の人口は全国で600万人 平安京は20万人 その中で、貴族の人口は全国で1600人 平安京内に1000人です。 たったこれだけです。 今の時代でいうと、高校の生徒数が800~900ですので、その程度です。 だから、源氏物語などの小説は、要するに「何処何処クラス の●●ちゃんが、■■君とつきあってたみたいだけど、昨日××君にコクられてつきあうことにしたみたいよ」程度の話なのです。 平安時代のお勉強をすると、どうしても貴族社会に偏りがちになりますが、農民はほとんど変わらないのですね。
第4問 源頼朝が、全国に守護地頭を任命する権利を得た。
ちょっと出来る中学生ですと、すぐ答えてしまう記述ですが、高校レベルの授業ですと、これを「任免権・人事権の掌握」と言います。現代社会においても同様です。、人事権を握っている者が権力の頂点に立つのです。鎌倉時代から以後の武家社会は、とにかく人事です。長期政権を保つにも人事・組織です。 中学生が知っている歴史上の人物はすべて人事に長けた人物であったのです。大河ドラマを見ているのならばそれくらい気がつきなさい。
第5問 日本銀行
これは、歴史でも公民でも、出題される可能性があります。 歴史の問題では「藩札」も可能性があります。今、世の中は、ビットコインなる架空の通貨で大騒動ですが、そもそも、通貨というものは、信用があればいいのです。誰が発効しても信用さえあれば通貨になります。60年前の中国で、「元」VS「人民元」対決というのが農村で怒り、結果的に「人民元」が勝利した時点で、中華人民共和国が成立したのです。
ですから、歴史的に、「通貨は政府が発行する」「通貨は、政治上の権力を持っているものが信用を与える」ものでした。ところが、近代になると、“中央銀行”なる政府とは独立した銀行が通貨発行権を独占しているのです。なぜでしょう? このあたりに興味を持ってお勉強する人と、どうでもいいじゃんと思考を捨てる人の差が、知識人と凡人に分かれていくのです。
第6問 りんご パイナップル
ここからは、地理の問題です。「環境決定論」というのがありまして、産業の発達も人間の思考回路もすべて地理的環境に左右されるというものです。 まさしくその通りですが、日本人は日本という国をあまり知りません。 日本は、こんな小さな国であっても、リンゴもパイナップルも同時に収穫できる世界でも稀な国です。こんな芸当が出来る国は、アメリカと中国だけでしょう。
第7問 新幹線が開通したから、もしくは、開通予定だから。
これは、なぜ今九州地方が元気なのか? 北陸地方が元気なのか? というグラフ読みの問題の答えです。まさしく現代のトレンドですが・・・・・・・だかしかし、全国に新幹線網を広げ、高速道路網を広げてしまおうという構想が、あの田中角栄先生の日本列島改造論からスタートしたことを覚えている人はほとんどいません。 ああ、可哀想な田中先生
ということで、時間が来ましたので、学校に向かいます。 もし、見事に予想があたったら土下座してもらう(もう半年前の古い流行語になった)