全国の毒舌ファンの皆様 おはようございます。Tommyセンセです。
ということで、お盆も終わり、今日から本格的に出勤。教務関連の仕事やります。
さて、夏休み中で解き放っている高校3年生諸君、勉強ははかどっていますか? 毎日やらねばならない教科(英・数・古典)は毎日やりましょう。やりダメが出来る教科(物理・化学・歴史)は、ここで一気に決着をつけましょう!
基礎系、一般教養系よりも、応用科学系や歴史系の方が追究しはじめると、とことん面白くなるモノです。いっそ、この17日~20日の間は、物理・科学・歴史の強化週間にしてしまえば!
ワタシは、自分が教えている題材の中で、「マズローの5段階欲求説」を非常に重視しています。
この欲求は、人間の成長段階にズバリとあてはまり、幼児期の生理的&安全欲求、学童~高校期の所属の欲求、それが満たされた時の、「承認欲求」となります。
<リンク先の言葉で言えば>
ここまでの欲求は、外的に満たされたいという思いから出てくる欲求(低次の欲求)で、これ以降は内的な心を満たしたいという欲求(高次の欲求)に変わります。
「社会的欲求」の次に芽生える欲求は、第四階層である「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたい)です。
そしてその「尊厳欲求」が満たされると、最後に「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)が生まれます。
<貼り付け終わり、拡大文字はTommyセンセ>
つまり、受験生は、ただ今「尊厳欲求(承認欲求)」の真っ最中でありまして、「自己実現欲求」以前の段階なのです。
自分の学力や能力を、“承認されたい”のです。
実は、模擬試験や本番のテストは、ずべて、“自分の学力を他者が承認するもの”なのです。
ところがところが、変な受験指導者、変な業者、胡散臭いサイト、などなどは、この「承認欲求」が満たされてない受験生に対して、「自己実現の欲求」を求めてくるのです。
・“夢に向かって頑張れ!”
・“自分がなりたい職業を早く決める”
・“人生のロードマップ?”
・“なりたい自分になる?”
・“東大生になりたい”
・“自分の目標を早く決める?”
実は、このようなフレーズはすべて「自己実現の欲求」でありまして、“学力や能力を承認されていない子供”にとっては無意味です。
これらのフレーズは、すべて受験生の周辺にいる人たちの言葉であります。簡単にいうと、“親たちの自己実現”。
だから、3年生のこの段階になっても第一志望が決まらない、なんて嘆くのはすべて親ばかりなのです。
子供達は、第一志望の大学なんて決まらなくても全然問題ありません。志望なんてなくてもいいのです。今の段階は、「尊厳(承認)の欲求」段階ですので、ただ単に「承認されたい」だけなのです。だから、自分の能力が相対的な評価でズバリと認められる、数々の模試や校内のテストの方が大切なのです。
受験生は、わりと素直に、「この大学なら行ってもいい(滑り止め)」「とりあへずこのくらい(普通の志望大学)」「夢のような(あこがれ大学)」という順位付けを受け入れます。
それは、自分の学力を、客観的に他者が承認したからなのです。
受験大学を決めるなんて、センター試験が終わった直後の10日間ですぐ決まります。
具体的大学なんて、もう最後の最後で充分です。
それよりも、「自分の能力アップ」の方が大事。
実は、この夏休みに、頻繁に行われる「オープンキャンパス」などという企画も、基本的には“大人の発想”であって、オープンキャンパスに参加したからモチベーションが上がるなんてのは、ウソです。
模試の判定値の方が、百倍モチベーションが上がります。
だって、自分の学力を、とりあへず「客観的に承認」してくれるからです。
受験生、頑張れ! 焦りまくる親を無視してとりあへず「自分の学力をアップ」して、「それを他者に承認してもらおう!」ぜ。