全国の毒舌ファンの皆さまおはようございます。Tommyセンセです。
ということで、本日は8/2。今日は一日掛川へ出張。社会科(地歴公民科)の先生方の前で、パワーポイントを駆使して、授業研究の概要をお話しする。AL授業の研究を一年間、「主権者教育」の研究を一年間やってきた成果発表の最後のお披露目である。
そういえば、地元の鈴岡新聞にこのような記事が載っていた。
<貼り付けはじめ>
<18歳選挙権 未来を拓く>参院選を経て(上)
(2016/7/30 11:15)
■体系的指導の確立重要
選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられて初の国政選挙となった10日投開票の参院選。静岡県選管の抽出調査によると県内18、19歳の投票率(選挙区)は42・82%で、県内全体の投票率55・76%を下回った。ただ、若者世代の関心を高める上で一定の効果があったとの指摘もある。「18歳選挙権」の意味と今後の課題を探った。
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投開票日の10日、富士市の投票所前。富士市立高報道部の女子部員4人は途方に暮れていた。まさか、若い有権者がこんなに来ないなんて-。選挙権年齢の引き下げを受け、「選挙に行こうと思った理由」や「政治に期待すること」などを、投票に訪れた高校生に尋ねる「出口調査」をする企画だった。
ようやく1人目の女子高校生が現れたのは2時間ほども待った後。同部1年の鈴木梨那さん(16)は「政治離れの深刻さに初めて気付かされた。学校でもっと政治について話せる環境にならないと、状況は改善しないのでは」と語った。
選挙権年齢の引き下げで、主体的に考える力を養う「主権者教育」の重要性が増している。県教委は各高校に3年間の体系的な指導計画の策定を求め、積極的な取り組みを期待する。ただ、綿密な計画を提出してきた高校は少なく、当面は手探りの指導が続く見込みだ。
参院選後に実施した静岡新聞社の18、19歳へのアンケートでは、投票や政治への知識、関心を高めるのに学校の教育、指導が「役に立った」との回答が約7割を占め、政治的教養を育む高校などの役割の重要性が浮き彫りになった。
県立駿河総合高は13、14日、1年生3クラスで、直前の参院選を題材に現代社会の授業を行った。静岡選挙区の候補者の選挙公報を見比べ、クラスで意見交換した上で模擬投票を行った。
白票や棄権はなく、2クラスは開票結果通り、1クラスは実際と異なる結果になった。「1票の重みを生徒それぞれが感じてくれた」と鈴木庸介教諭(47)。今後に向けては「1年生のうちに投票の大切さを理解させ、2、3年生で現実の政治への関心を高めることが重要になる」と見通した。
教育課程が専門の浅羽浩静岡産業大教授は「現時点ではまだ多くの学校で投票行動を促すまでの狭義の『主権者教育』にとどまっている」と指摘。次期学習指導要領で新設される「公共」が要になるとの見方を示し、「学校行事などを含め、教育活動全体で生徒の社会参画意識を養う必要がある」と強調した。
<貼り付け終わり>
いつもの通り、教育にやや批判的な論調だ。簡単に言えば、「選挙権が18歳に引き下げられて、高校生政治参加が可能になっているにも関わらず、学校の主権者教育体制は未整備のままである」ということだろう。
反論する気は全くない。本当に主権者教育に関して学校教育現場は未整備である。しかし、そもそも学校教育の原点は、、「高い教養、広い知識、公正な判断力」をつけるために、世間からある程度切り離して教育を行おうという理念ではなかったか? 世俗の濁世から若者を切り離し、ともすれば、「学校に行くくらいならば、家の手伝いをさせた方がまし」として全く学校(高い教養・豊かな知性・清らかな感性)に理解を示さなかった大衆を、じっくりじっくりと方向転換させて、若者に対して「やはり学校教育が必要」だと認識させることに70年くらいかかっているのだ。
「若者は、政治などに関心を持ってはいけない」「若者は、基礎教養科目をしっかり身につけなくてはいけない」「健康な体で部活動さえやってくれればそれでいい」「世俗の波に流されてはいけない」・・・・・・
若者を、政治離れさせたのは誰だ? それは、まぎれもない大人たちである。
相変わらずどこの高校でもスマホは名目上禁止している。なぜだ? 現状の教育システムには不都合だからだ。大概の教師は、「問題の解答はワタシから発する」とか「ワタシが生徒を指導する」とかいう権威主義的な性格を少なからず内蔵している。だから自分が存在しなくても教育が成立してしまう状況が到来することを好まない。生徒が勝手に答えを検索できるツールが大嫌いなのだ。
大人は、「大人っぽい子供」を好まない。今までの教育環境は、「大人っぽい子供」を作らないよう作らないようにことも達を指導してきた。
中には、大人顔負けの頭脳や行動力を持った子供達もいるのだが、そういう人間には「東大に行こう」とか「医者になろう」とか上手に方向転換させてきた。
これらをすべて棚に上げて、
「若者の政治離れはけしからん」と嘆くのはやめにしてほしい。若者が政治から離れていったのではなく、若者を政治から意図的に遠ざけたのだ。
「今までは若者を政治から遠ざけ過ぎていた、深く反省する。これからは若者も政治を担う一員として扱う」という論調でこの主権者教育を語った大人は一人もいない。
だから投票率が低いのだ!
実際、投票率が低いほど今の与党政治家や既得権益政治家は特をするのは真実である。