打ち上げ成功 |
ということで、これも先週の話。
「こうのとり」搭載 H2Bロケット打ち上げ成功
今、世界陸上の真っ最中で男子マラソンは、ギルメイ・ゲブレスラシエという19歳の少年が、2時間12分28秒で金メダルを獲得したらしい。2時間12分台というのは、記録的には低調だろう、いくら真夏の北京といえども男子マラソンの世界記録は、キメット(ケニア)の2時間2分57秒だそうだ。
マラソンの話を挟んだ理由は、もちろん、H2Bロケットの打ち上げに関するニュース性の問題です。日本では各報道番組が嬉々として種子島からの中継をしていました。それによると、この打ち上げの瞬間を見ようと見物客が殺到したようです。だがしかし、ロケットの打ち上げというのは、人類史上ではかなり普通の技術でありまして、1960年代から普通に成功しているものです。本場アメリカからするとかなり古ーーーーい技術水準なのです。何をいまさらニュースにしているのでしょうか? マラソンの世界記録が2時間2分代に突入しているこのご時世に、日本人が2時間20分代で優勝したようなローカルニュースでしょう。
しかも、この宇宙船「こうのとり」の到達先は地球から400㎞離れた国際有人宇宙ステーションらしいですが、たかだか400㎞しか離れていないのです。
人類は、すでに4万㎞(40000㎞、つまり400㎞の100倍)も離れた場所で有人の、荷物受け渡し活動を成功しているのです。しかも、母船も切り離した船外機も有人でした。
今回の「こうのとり」は19日に打ち上げられ、5日間かけて国際宇宙ステーションに近づき、24日にロボットアームでキャッチされるそうです。400㎞の距離を5日間かけて近づくのです。
ところが、人類は1969年7月16日(なんと今から45年前)に、ロケットで打ち上げられ、7月20日には地球上から4万㎞の(なんと国際宇宙ステーションの100倍も先)月面に着陸し、7月24日には、3人が無事に地球上に着水したというミッションを普通に行っているのです。都合8日間の大宇宙旅行です。(アポロ11号のこと)
はたして、「こうのとり」の打ち上げ成功にニュース性があるのでしょうか?45年も前に、4万㎞を8日間で往復したことのある人類が、たかだか400㎞を5日間かけて到達してるだけで、何が「ニュース」なんでしょう?
国際宇宙ステーションの油井亀美也さんはロボットアームで「こうのとり」をキャッチするそうですが、45年前には4万㎞先の宇宙で、アポロの宇宙飛行士達は、月に滞在していた人間を普通に宇宙船に乗せて帰ってきているのです。2015年の今、ロボットアームでキャッチすることに何の意味があるのでしょうか?
日本人の皆さん、日本は、宇宙開発に関してどうしようもない後進国なのです。アメリカで高校生が自動車を乗り回している時に、やっと自転車の乗り方をマスターしたようなものです。
アメリカが1969年(45年前)に、何回も出来たことを2015年にやっと少しだけ出来るようになったのです。僕らが種子島宇宙センターで、見る光景は1960年代に普通にテキサスで行われた日常風景です。(日本人が、初めて鉄砲を見て感動したのも種子島だった)
アメリカの宇宙開発技術とは、半世紀の遅れがあるのです。僕がテレビ局のプロデユーサーだったら、こんな打ち上げ成功のニュースは、時代遅れ過ぎて、恥ずかしくて出せません。
凄いことをアメリカ人は1969年にやっていたのです。
日本人達が、たった400㎞しか離れていないところで、ちまちま貧乏くさいキャンピングカーみたいな国際宇宙ステーションに閉じこもっているのに対し、アメリカ人は45年前にはるか40000㎞さきで、このような豪遊を成し遂げているのです。もしかしたら、2015年の今、月で別荘暮らしをしているアメリカ人がいたとしても不思議なことではないのです。
こんな「宇宙開発に関しては後進国」の若者(しかも、理系のトップ頭脳を持っている秀才)が、ちまちまとした半世紀遅れの技術に苦戦しているhttp://iss.jaxa.jp/iss/jaxa_exp/yui/ JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構Japan Aerospace eXploration Agency,)に入りたがるのか、全然意味がわかりません。
やっぱりアメリカは凄いですねえ。1969年ですよ、月着陸は!!!!!
「アメリカやロシアの輸送船で相次いで事故が起きているなか「こうのとり」5号機にはことし6月に打ち上げに失敗したアメリカの宇宙輸送船「ドラゴン」で運ぶ予定だった物資も緊急に積み込まれています。」
この記事は、月まで行くことの出来るアメリカの高級車は壊れないが、リヤカーみたいなものはアメリカ製であっても壊れるってことですよね。
<アポロ計画と比較して全然遅れている記事の貼り付け>
ロケットは補助ロケットや1段目のロケットなどを切り離しながら上昇を続け、打ち上げからおよそ15分後の午後9時6分ごろ、高度287キロ付近で「こうのとり」を切り離しました。
「こうのとり」は、高度およそ400キロ付近で地球の周りを回っている国際宇宙ステーションに食料や実験装置などの物資を補給する日本の無人の宇宙輸送船です。アメリカやロシアの輸送船で相次いで事故が起きているなか「こうのとり」5号機にはことし6月に打ち上げに失敗したアメリカの宇宙輸送船「ドラゴン」で運ぶ予定だった物資も緊急に積み込まれています。
「こうのとり」は、このあと5日かけて宇宙ステーションに近づき、日本時間の今月24日夜、宇宙ステーションに滞在している日本人宇宙飛行士の油井亀美也さんがロボットアームを操作して機体をキャッチすることになっています。