経済の基本中の基本を教えます |
ということで、本日は月曜日。一週間も頑張りましょう!
授業は、「3年経済分野」と「2年 弥生時代」が中心です。
どちらも、基本の基本が日本人に理解されていないところです。基本中の基本は、あまりにも基本過ぎて、テストにでないのですが、その基本中の基本のイメージを理解してもらわないと次にすすまないのですな。
経済分野の基本中の基本は、「P=I=E」という恒等式です。 Pは生産(プロダクト)、Iは所得(インカム)、Eは支出(エクスペンデュアー)です。だから、国民総生産GNPは国民総所得(GNI)と等しくなり国民総支出(GNE)と等しくなるのです。
おそらく、ほとんどの「政治経済」「現代社会」の先生方は、GNPを「一年間で日本人が生産した額の総計」と教えて終わりにしてしまうので、「日本人が一年間でどれだけ使ったか?」「一年間でどれくらい稼いだか?」という考えで教えていないのです。だから、GNPという言葉がでてくると、製造業がどうしたとか、農業がどうしたとか、小売り業hがどうしたという発想になり、日本の家電メーカーが苦戦していた大変だ・・・・・という思考につながってしまうのです。
がしかし、GNP=GNEなので、基本は、「日本人がどれだけ使ったか?」といいうことと同じなのです。GNPはどれだけ、各種産業が頑張っても上昇しません。どれだけ「浪費したか!!!」にかかっているのです。
では、日本人は「浪費していますか?」・・・全然浪費してません。お金は一生懸命貯めています。とりあへず「貯金」です。
日本のサラリーマンはせっせと貯めています。
ではその貯めたお金がどうなるか? というと、
次の基本中の基本の式があります。
I(所得インカム)=C(消費 コンシューム)+S(貯蓄 セイヴィング)(これは一見当たり前)
そして、
S(貯蓄)=I(投資、インヴェストメント)
となります。これも、当たり前ですね。銀行に貯蓄さえたお金は、投資(ここが企業の設備投資にまわると健全)にまわります
だから、
P=I(所得)=E=C+I(投資)
となります。
しかし、日本は現在大不況ですので、この「投資」が海外に流れているのです。大体毎年10兆円以上。この額は、日本が不況になればなるほど多くなります(日本国内の消費と投資が減るので)。
そしてその累積金額は、325兆円(断トツ世界一)です。
したがって、日本は大まかにこういう構図。
日本人は一生懸命働く=GNPは増える
でも、先行き不安なので、消費も国内設備投資も増えない。
だから、国内で行き場のないお金は対外投資にまわる。海外投資に関しては断トツ1位の超お金持ち国が日本なのだ。
だから、基本的なスタンスは、「世界中が日本マネーをほしがっている」のであります。
現在、中国がアジアインフラ銀行なるものをつくりそこに日本が参加するのかしないのかで物議を醸し出していますが、中国もアメリカもヨーロッパも、日本のお金が欲しくてたまらないのです。日本からお金を借りたいのです。
それなのに、なんで日本人や日本政府や日本のマスコミは、これを大騒動にするのでしょうか?
単純に、「一番安全に利息を払ってきうれそうな国」に投資すればいいだけの話で、「リスクは分散した方がよい」という単純な投資行動をすればいいだけの話なんです。
それれよりもなによりも、日本人がもっとC(消費)やI(それも国内投資)をバンバン増やせばいいのです。そうすれば自動的に「海外投資額」は減少します。
まずは、日本人の皆さん 経済の恒等式を理解して下さい。
これは小室直樹先生の本から学んだことです。
あしたは、「弥生時代の基本中の基本」