日本VSパレスチナ |
ということで、本日は1/10(土)3連休の初日です。なんとなく気分はやっとお正月。ゆっくりと好きなことが出来ますなあ。
今日は、今年成人式を迎える某F高の卒業生のパーティに呼ばれている。某F高で唯一、志賀高原で高原教室をやった世代だ。また、某F高史上空前の大学合格記録を打ち立てた世代だ。そして、卒業式で「こんなに課題が多くても、こんなに授業が大変でも、生まれ変わってもう一度中学生になった時にも、某F高を受験する」と語られ、先生全員が涙した世代だ。今、某SE高校でも同じ学年主任という立場で過ごしているが、当時とのギャップで正直苦しんでいる。すべてがあの時のように進んでいかない。当然と言えば当然なのだが、一度素晴らしい経験をしてしまうと、なかなかその時の残像は消えないのだ。
そして、明日からは雪山に旅立つ。遅ればせながらの夫婦2人だけのリゾートライフである。10年以上前に、子供2人をつれて泊まった宿にもう一度泊まる。あの時、「いつかは2人だけになってしまう日が来るだろうネ」と言ったことがとうとう現実になった。別に豪華でもなくキレイでもなく民宿に毛の生えた程度の旅館ではあるが、懐かしさでいっぱいだ。
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で、表題。
この3連休の最終日に、アジアカップサッカー日本代表第1戦が行われる。日本VSパレスチナである。このアジアカップ第1選は2つの意味で、非常に興味深い。
まず、一つは、アギーレ(代表監督)である。ワタシは、アギーレが代表監督になった時、今までの代表監督にはない“悪役顔”に凄い興味をもった。前任のザッケローニが醸し出した“善人風”は、ブラジルワールドカップでの惨敗で終了した。日本がワールドカップで活躍したのは、「見るからに誇り高きフランス人が植民地の住民を指導するためにやってきた風のトルシエ」と、「明らかに日本のサラリーマンを具現化した監督が、世界市場で二度と失敗は許されないことを念頭に、徹底的な品質管理とマーケッティングで成功した岡田監督」の2回だ。そして、ザックの次に選ばれたのが、「明らかに悪人・ヤクザの親分顔」のアギーレだったので、おおおお、これはなんかあるなと直感したのだが、それが“八百長疑惑”であるとは思いもつかなかった。
しかし、アギーレは、ワタシの期待通り、年末の記者会見で、論拠も曖昧なままに責任を問う日本人記者を前に、この八百長疑惑を突っぱねた。
日本人は、未だに、中国伝来の儒教感覚が抜けきれず、「清廉潔白・品行方正・聖人賢者がリーダーとなるべきだ。」と信じている。人間的に優れている人物こそがその集団を成功に導くと信じている。孔子が「君子」と名付けた人物にすべてを託すべきだと願っているのである。しかしそれは、マキャベリが完全に看破している幻想であって、成功のためには手段を選ばず、裏がどれだけ黒くても、権謀術数を駆使して成功を奪い取ることこそ、本物のリーダーである。「精錬潔白・品行方正・聖人賢者」は、どこかの校長先生をやっていればよい。
八百長疑惑に関しては、どこまでも「推定無罪」である。100%立証できなければ、どこまで濃いクレーであっても絶対無罪だ。疑惑だけでは責任を追及できない。(「推定無罪」は今回のテストに論述問題として出題した)
ちなみに日本に儒教を教えた中国は、現代社会に対応すべく、「明らかにマキャベリスト風」のリーダーをトップに据えている。・・・・・・・アギーレと習近平にどことなく似ている雰囲気を感じないか?
2つ目が、パレスチナ戦であることだ。 おそらく、サッカーで日本がパレスチナ代表と試合をするのは初めてだろう。結果は明らかに日本が勝つだろうが、なにせパレスチナである。
イスラエルの中にある「パレスチナ自治政府」の代表である。1994年のオスロ合意によってやっと認められた“自治政府”の代表である。
スポーツの試合はすべてが平和の祭典ではない、サッカーの大会はとても政治色が強いものだ。イスラエル(パレスチナを支配している)は、ヨーロッパに属している。イスラエルはワールドカップの予選にヨーロッパの一国で出場している。明らかに「アジア地域」なのに。同じ場所にあるパレスチナは、なんとアジアカップに出場するのである。
こういう政治情勢を、日本中が注目し全国放映される中継で、局アナ達はどのようにパレスチナを紹介するのだろうか?
ちなみに、パレスチナ自治政府は2012年に、国連の「オブザーバー国家」となり、世界では、193カ国中135カ国が国家として承認している。もちろん、アメリカの属国である日本は、このパレスチナ自治政府を承認していないが、それは世界基準でいうと少数派だ。
そしてそして、このパレスチナ自治政府に関して、このようなニュースが年の初めにあった。
パレスチナ、国際刑事裁判所に加盟へ 国連が申請受理
は国連は7日、パレスチナが提出していた国際刑事裁判所(ICC)加盟のための申請書類を審査し、正式に受理したと発表した。ICC設立条約のローマ規程により、パレスチナは今年4月1日にICCに加盟することが決まった。
ICCは戦争犯罪などが疑われる個人を訴追・処罰する機関。パレスチナの加盟後、ICCの検察官はパレスチナで起きる戦争犯罪などを捜査できるようになる。パレスチナは、イスラエル(ICC非加盟国)の武力行使や占領の責任追及をめざしている。
となると、戦後70年間、虐殺の限りを尽くしてきたイスラエルの非道が、とうとう国際刑事裁判所で裁かれることになるのだ。日本のマスコミは、アメリカの記事に追随するだけでありアメリカは絶対にイスラエルの悪口を言わないから、ほとんど日本人は、もしかすると「ユダヤ人=アンネフランク」だけで思考停止しているかもしれない。今、世界標準でいえば、イスラエルは悪い国である。
さあ、 日本のテレビで、「VSパレスチナ」がどのように放映されるか?楽しみだ!!!!!!