分党だって |
本日は、政治のお話。
日本維新の会が、結いの党との合流問題で、石原と橋下が割れ、分党するらしい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140528-00000119-jij-pol
維新の会の分党も、結いの党との合流も、現実的には無駄なあがきに近い。見よ、現在の議席数を
http://seiji.yahoo.co.jp/guide/giseki/
今の政界は自民党の一人勝ち状態なので、野党がどう再編しても勝ち目はない。構造的には小選挙区制と比例代表制を組み合わせている選挙システムが生んだ結果であって、日本の世論が今の政党の議席数と比例しているわけではない。
今、一番薄汚い政治家は、「ほぼ野党と同じ主義主張を持ち合わせながら、与党としてしがみついていたい自民党の政治家」である。
しかし、ここまで政治的な分類が複雑な国も他にないだろう。
とにかく、主義主張が錯綜し、一般ピーポーには複雑怪奇でよく理解できない。昨日からの分党騒ぎのキーワードは「自主憲法制定」であった。 これが石原慎太郎の信念らしい。しかし、橋下徹が日本維新の会を立ち上げた時の政策の一つが「憲法改正」であったはずだ。「憲法制定」と「憲法改正」ってそんなに違うのか? 普通は同じだと思うが・・・・・・
政治経済の教科書によく出てくる言葉に「若者の政治離れ」ってのがあるが、これは若者が離れているのではなくて、政治が離れていくものである。政治家は、見方を増やしたいちう本能の中で、ズバリ指摘することを嫌う。だから、若者がよくわからないのだ。
2.3年前に、よく話題になった、「学生の理科離れ」っていうのも全く同じ構図である。学生が理科から離れたのではなく、(先端の)理科があまりに複雑になって、どんどん自分から離れていったに過ぎない。
だから、ここを「現役政治経済教師のTommy先生」がズバリ教えてあげよう。
日本はアメリカの属国である。同盟国ではない。この同盟関係を維持しようとする勢力が大ざっぱに自民党政権である。それなのに、親分のアメリカが70年前に作った憲法を改正しようとしている。
このアメリカ属国状態がハッキリ解るのが、戦後の総理大臣在任期間だ。戦後総理の長期政権は、吉田・佐藤・中曽根・小泉である。彼らは、密約だらけの日米関係を強調し生き延びた。
それに対し、宗主国アメリカ様の作った憲法を守ろうとする勢力が、反自民党勢力である。ここが一番おかしいところであるが、我らの日本国憲法は、アメリカが作ったものではあるが、アメリカとは全く相容れない左翼的・リベラルな憲法であって、世界の名だたる(現実とはかけ離れてはいるが)画期的な憲法である、その象徴が「憲法9条」だ。
だから、反アメリカ勢力が憲法9条を守ろうとし、親アメリカ勢力が憲法9条を改正しようとしている。ところがところが、日本人は、その大多数が、「憲法9条」を歓迎している。これが、また政治を複雑にしているところであって、日本人として生きていればいるほど、「ああ戦争がないってイイナ」と思う。
したがって、親アメリカ勢力と憲法改正派の目標は、中国との小競り合いである。いわゆる「紛争」ってのが少し起こると、もしかしたら日本の世論は「憲法改正」に揺れるかもしれない。そうしたら、憲法が本当に改正される可能性もある。
これが、安倍首相の思惑であろう。したがって、現在は日本の人々を“反中”に一生懸命育てている。
となると、アメリカも東アジアに展開する軍事力を日本に肩代わりさせることが出来るので大助かりだ。アメリカは、世界覇権国を100年間くらい続けてきたので、もうお金がないのである。
だから、日本の本当の反自民党勢力は、「憲法維持・東アジア共同体・親中国」になるべきである。
そうして、現実的に、鳩山・小沢政権が誕生した。
そして、(アメリカの息がかかっている)マスコミから袋だたきにあって分裂させられた。
・・・・・・おわかりかな?